会社への想い
株式会社ウィングエッジの代表を務めさせて頂いております奥出英幾です。
ここでは「会社への想い」というテーマで会社設立の経緯や企業理念、
私なりのシステムエンジニアの会社像などを述べたいと思います。
会社設立までの歩み
システムエンジニアになる前は国際電話回線の法人営業をしていました。
午前中はテレアポ、午後からは訪問・飛び込みという非常に過酷な営業でしたが、
私の中でもっとも大切で貴重な経験を積ませて頂いた時期であったと思っています。
営業職に一区切りつけ、エンジニアの世界に飛び込んでからは、
業務系・組み込み系を問わず、さまざまな現場で諸先輩方より
エンジニアリングを叩き込まれました(ありがとうございました)。
エンジニアリングの楽しさ、面白さ、苦しさ、辛さを一通り学んだ頃から、
「もっとこうしたら…」「そこはそうじゃないだろう…」「自分だったらこうするのに…」
という何かもやもやとした思いが沸々と湧いて出てきたように思い出されます。
顧客選定、価格交渉、人員の配置、エンジニアリング工法、メンタルケア、
福利厚生のあり方、教育実施の必要性、効果的な報酬の設定などなど、
すべてについて自分のやり方でトータルに改善したいと思うようになりました。
極めてエンジニアリング的な考え方ではありますが、困難な修正が予想される場合、
既存のものにこだわるよりも一から新しく作ったほうが早いのではないか? と判断し、
自身で会社を設立するに至りました。
会社の理念
ソフトウェア開発を通して技術革新に寄与し日本社会の繁栄に貢献すること
少しかたいですが、理念としてシンプルに表現すると上記になります。
その第一歩として、まずは
健全な雇用を産み出して経済的な繁栄を社員で共有すること
が当面の目標です。
目標とする理念とは別に“こういう会社でありたい”というイメージを表現すると
家族のような暖かな会社でありたい
となります。
日本の会社なので、本来の日本の会社のいいところ、
社員と社員の家族はみんなひとつの家族
という考えをベースにお互いに助け合って暖かい対応を行える会社を目指しています。
売り上げを追求する?
会社法人というのはお金を稼ぐ営利組織です。
お金は稼がなくていい、というのであればそれは非営利組織となります。
営利組織ということを前提として、それでは
システムエンジニアの会社でお金を稼ぐことは効率いいのか?
ということをしばしば考えます。
私個人の見解ですが、決して効率いいとは言えないと考えています。
お金を稼ぐということに特化すれば、販売(=営業)の会社の方が断然に効率的です。
ではなぜ、わざわざ営利組織を作って効率の悪いやり方をするのか?
すごく単純ですが、ソフトウェアをつくることが面白いからです。
面白いからソフトウェアをつくる会社をしているのです。
そしてこの単純な動機、面白いからこの仕事をしているのだという自覚を
弊社の社員にも持って欲しいと思っています。
会社が売り上げの目標を立て、その数字に邁進する姿勢は重要なことなのですが、
技術者(=人)をモノのように扱い、数字のみを追い求めるのであれば、
エンジニアの会社をやめて、何かモノを売る営業の会社に転向するべきだと、
常々自身に言い聞かせています。
ビジネスマナーは必要?
一般的なシステムエンジニアはあまりビジネスマナー教育を受けていないと感じています。
プロジェクト参画型の作業が多いSE業界では所属会社内の人間関係はどうしても希薄になりますので、
本来、上司や先輩から教えてもらっておくべきことが抜け落ちてしまっているのかも知れません。
私が現場に入っているときの話ですが、現場の若い人達と飲みに行き、
お勘定は私が支払うということも度々ありました。
別に期待をしているわけではないのですが、翌朝出社したときは、
「昨日はご馳走様でした!」という言葉があるものだと思うのですが、
たいていまったくありません(別にお礼が欲しいわけではないです)。
以前私が所属していた営業の会社では、他社の人にご馳走になった場合は、
朝いちばんにお礼の電話をかけなさい、と厳しく教育されました。
実際、その朝一電話が商談や重要な情報のやりとりのきっかけになったものです。
毎朝、PCと向き合うことから始まるシステムエンジニアであったとしても、
人と接することの重要性を意識し、きちっとしたビジネスマナーと
社会人としてのモラルを、会社が意識して教育すべきであると考えます。
職場のハラスメント
システム開発の現場では、案件ごとにプロジェクトが立ち上がり、
プロパー(正社員)・契約社員・パートナー社員が同一プロジェクトに
混在する作業になることが多いのですが、
ルール徹底や指導などがいきとどかないこともよくあります。
そこではハラスメントの問題も多く存在するように思います。
- 作業進捗のよくない人を”残念な人”などと言い表し揶揄する。
- (上司⇒部下、先輩⇒後輩)人前で罵倒する。
- 管理すべき人への無関心、まったくの放置。
- 進捗がよくないとかこつけて残業・休出を迫る
などさまざまなケースがあります。
自社の社員が何らかのハラスメントを受けていた場合、
よく本人同士の問題としてかたずけようとするところがありますが、
これは会社として、厳重抗議する必要があります。
会社は自社の社員がハラスメントを受けていないか、
また、ハラスメントを与えていないかを常にチェックし、
早急な対応をとらなければなりません。
作業時間について
製造業で工場勤務の方とお話すると「働き方改革の影響で残業がなくなって生活が大変」
というようなことをよく耳にしますが、SE業界では無駄な残業が減って概ね歓迎ムードです。
私自身の実感から言いますと、大手メーカー様ではまだまだ残業あたりまえの世界が
まかり通っており、見積りを出す場合も10h/日計算で行うことが常識という案件もあります。
でも、やはり月150h前後で推移するお仕事というのが人間らしい生活を送る基本ではないか、
と思います。
もともとタイトな案件や、何等かの事情でタイトになってしまう案件がありますが、
依頼される方の会社様もお困りでしょうし、タイトな案件、それはそれで乗り切る算段をし、
その代わり次の案件はまったりとしたペースで進めれるものにしてもらうなど、
トータルで見て妥当性のある作業時間で業務を遂行することができるように調整していく。
今までこのような調整は各プロジェクトのそれぞれの意思に依存していたのですが、
これからはそういった努力を会社が管理していくべきであろうと考えます。